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和室の窓の外に、小さな庭があったら落ち着くだろうな。そう思って調べ始めた方も多いはずです。
結論から言うと、和室坪庭は「どこに座って、どの窓から見るか」を先に決めると、植栽の高さも石の位置も自然に決まります。
この記事を読めば、和室から眺めて心地よい坪庭の配置を、自分の家の窓に当てはめて考えられるようになりますよ。
和室坪庭は「見る場所」から決めましょう
和室坪庭は、庭の中から考えるより、和室の中から考える方がうまくいきます。座卓のどこに座るか、どの窓を開けるかを決めてから、庭の中身を決めていきましょう。
庭を作る時、つい『どんな木を植えようか』から考えてしまいますよね。
ただ、和室の坪庭は「部屋から眺める絵」に近いものなんです。同じ木を植えても、窓の高さや座る位置で見え方がまったく変わります。
京町家では、細長い建物の内側に坪庭を設けて、光と風を取り込んできました。政府広報オンラインの「京町家の坪庭」では、密集した町並みの中で採光や通気を確保することが坪庭の役割の一つと紹介されています。
つまり坪庭は、もともと「部屋の中で過ごす人のための庭」なんです。
| 先に決めること | 決め方の例 |
|---|---|
| どこから見るか | 座卓の正面/床の間の横/縁側に腰かけて |
| どの窓から見るか | 掃き出し窓/腰窓/地窓 |
| いつ見ることが多いか | 朝のお茶の時間/夕方/夜のくつろぎ時間 |
| 誰が使う部屋か | 来客用/家族の寝室/子どものお昼寝部屋 |
この4つを紙に書いておくだけで、庭の計画がぐっと具体的になります。
坪庭そのものの意味や由来は坪庭とは?意味と由来・魅力をやさしく解説で紹介しています。
座った目線・立った目線で、植栽の高さを決めましょう
和室は座って過ごす時間が長い部屋です。座った目線で一番きれいに見える高さに主役を置き、立った時に窓の外が見えすぎないよう、背の高い木で奥を受け止めます。
ここが、和室坪庭でいちばん大事なところです。
洋室なら立ったり椅子に座ったりする目線で考えますが、和室は畳に座った低い目線が基準になります。座った時の目の高さは、思っているよりずっと低いんです。
『立って見た時はいい感じだったのに、座ると植木の足元しか見えない』ということも。これは、植える前に目線の高さを確かめていなかったことが原因です。
目線と窓の大きさで決める配置表
次の表は、和室の目線と窓の種類から、主役の高さと置き場所を考えるための目安です。
| 見る姿勢 | 窓の種類 | 主役の高さの目安 | 置き場所のコツ |
|---|---|---|---|
| 座卓に座る | 掃き出し窓 | 座った目線と同じくらい | 窓の中央より少し横にずらす |
| 座卓に座る | 腰窓 | 窓の下端より上に見える高さ | 窓のすぐ近くに寄せる |
| 座卓に座る | 地窓 | 低い下草や苔、石 | 窓の幅いっぱいに地面を見せる |
| 立って見る | 掃き出し窓 | 背の高い木を奥に1本 | 隣家や塀が見えにくい位置へ |
| 縁側に腰かける | 掃き出し窓 | 手前は低く、奥に向かって高く | 足元に飛び石や景石を置く |
実際の高さは、部屋の中で実際に座ってみて、窓の外に目印の棒を立てて確かめるのが一番です。
- 和室でいつも座る場所に座布団を置いて座る
- 窓の外に、物干し竿や棒を立ててもらう
- 「ここに葉が見えるとうれしい」高さに印をつける
- 立ち上がって、同じ棒が窓のどこに見えるかを確認する
- 座った時と立った時の両方で、隣家の窓が見えないかを確かめる
2人いれば、こんなやりとりで進められます。
「もう少し右、そう、そこに木の頭が見えるといい感じ」
「座ると見えるけど、立つとお隣のベランダも見えちゃうね」
この確認をするだけで、植木を買ってから後悔することがかなり減りますよ。

窓の切り取り方で、坪庭の見え方は変わります
窓は額縁の役目をします。掃き出し窓は庭全体を、腰窓は一場面を、地窓は足元の景色を切り取ります。どの窓から見るかで、庭に入れるものを絞り込みましょう。
和室の窓は、そのまま庭の額縁になるんです。
同じ広さの坪庭でも、大きな窓から見るとすっきりした景色に、小さな窓から見ると絵のような景色になります。
掃き出し窓から見る場合
掃き出し窓は、床から天井近くまで開くので、庭全体が一度に目に入ります。
奥・中・手前の奥行きを意識して、全体のバランスで見せるのがコツです。縁側があれば、腰かけて足元の石や苔を楽しむこともできますね。
腰窓から見る場合
腰窓は、座った時に窓の下端が目の高さに近くなることがあります。
この場合、地面の砂利や苔は見えにくいので、窓の中に収まる高さに葉や枝が見えるよう、木を窓のそばに寄せて植えると見栄えがよくなります。
地窓から見る場合
地窓は床に近い低い窓で、足元の景色だけを細長く切り取ります。
苔や下草、小さな景石、白い砂利など、地面の表情を楽しむのに向いています。木の幹だけが見える、という景色もかえって趣があるんです。
障子や雪見障子を生かす
障子を少し開けた時や、雪見障子の下のガラス部分から庭が見える時は、見える範囲がさらに絞られます。
狭い坪庭でも、見せたいところだけを切り取れるので、障子は心強い味方ですよ。
- 掃き出し窓なら、庭の奥まで見えて困るものがないかを確認する
- 腰窓なら、座った時に窓の中に葉や枝が収まるかを確認する
- 地窓なら、足元の景色が窓の幅いっぱいに入るかを確認する
- 障子を開けた幅で、見せたい場所が切り取れるかを確認する
植栽と石は「奥・中・手前」の3層で配置しましょう
小さな庭ほど、奥に背の高い木、中ほどに主役、手前に低い下草や石を置くと奥行きが出ます。植える数は少なめにして、窓から見て重ならないよう少しずつずらすのがコツです。
『狭いから、木を1本植えるだけで精いっぱい』と思うかもしれません。
実は、坪庭の奥行きは植える数より、高さの差で生まれるんです。奥から手前へ高さを下げていくと、小さな庭でもぐっと深く見えます。
| 層 | 置くものの例 | 役目 |
|---|---|---|
| 奥 | 背の高い木、竹垣、塀 | 景色の背景をつくり、隣家を隠す |
| 中 | 主役の木、灯籠、つくばい | 視線が最初に止まる場所をつくる |
| 手前 | 苔、下草、景石、白い砂利 | 足元を整え、奥行きを感じさせる |
京町家の例では、政府広報オンラインの記事で、坪庭に棕櫚竹や紅葉、侘助(椿の一種)などが植えられ、様々な石や灯籠が置かれている様子が紹介されています。
小さな庭でも、背の高いもの・葉の形が違うもの・石を組み合わせているのが分かりますね。
主役の木は1本に絞る
和室から眺める坪庭なら、主役は1本に絞ると落ち着いた景色になります。
季節の移り変わりを楽しみたいなら、紅葉の美しいイロハモミジがよく選ばれます。もみじの選び方は坪庭にもみじを植える記事でくわしく紹介しています。
石と水の添景物で「間」をつくる
景石や灯籠、つくばいは、植物だけでは出せない落ち着きをつくってくれます。
ただ、置きすぎると窓の中がにぎやかになりすぎます。
窓から見て、主役の木と重ならない位置に1つだけ置くのがおすすめです。つくばいの置き方は坪庭のつくばい・ししおどしの記事でまとめています。
好きな植物をたくさん植えて、窓から見ると葉が重なり合ってしまうことがあります。和室から眺める庭は、少し物足りないくらいの数で始めて、様子を見ながら足していきましょう。

夜の見え方と季節の変化も考えておきましょう
和室で過ごすのは夕方から夜という家庭も多いですよね。足元の明かりを1つ入れるだけで、夜の坪庭は昼とは違う表情になります。季節ごとの見え方も、植える前に想像しておきましょう。
昼に眺めることばかり考えていると、夜は真っ暗な窓になってしまうことも。
夜に和室でくつろぐ時間が長いなら、庭の明かりも計画に入れておくと楽しみが広がります。
| 考えておきたいこと | 工夫の例 |
|---|---|
| 夜の見え方 | 主役の木の足元を下から照らす |
| 冬の見え方 | 落葉する木なら、常緑の下草や石で景色を残す |
| 雨の日の見え方 | 苔や石が濡れて色が深くなる場所を窓の正面に |
| 室内からのまぶしさ | 明かりは窓に向けず、木や石に向ける |
例えば、冬に葉が落ちる木を主役にした場合、枝だけの景色になります。足元に苔や常緑の下草、景石があると、冬でもさみしく見えません。
障子越しの光も、和室ならではの楽しみです。
夜に室内の明かりをつけると、障子に庭の木の影が映ることがあります。『影まで楽しめるの?』と驚かれるかもしれませんが、窓の近くに枝ぶりのいい木を寄せておくと、そんな景色も生まれますよ。
照明の電気工事や、窓の外の排水を整える工事は、自分で行うのが難しい作業です。配線や水はけが気になる時は、外構や造園の業者に相談してみてください。
庭づくりの工事や、植木の植え付けが大変な時は、業者に相談する方法もあります。和室の窓から見たい景色を伝えれば、配置の提案ももらいやすくなりますよ。
坪庭ドットコム
坪庭づくり・外構工事は、まず無料の一括見積もりで比べてみませんか
下地づくりや石の据え付け、水や照明の工事、ウッドデッキとの組み合わせ。自分では難しい部分だけでも任せると、思い描いた景色に近づきます。まずは複数の業者のプランと見積もりを比べてみましょう。
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和室から眺める坪庭のよくある相談
知恵袋では「和室から見える庭をさっぱり和風にしたい」「狭い敷地にいろいろな木を植えたい」という相談がよく見られます。どちらも、窓から見た景色を先に決めると答えが出しやすくなります。
Yahoo!知恵袋に寄せられた相談から、和室坪庭に関係するものを2つ選んで答えますね。
和室から見える庭を、さっぱりした和風にしたい
和室から見える横長の庭を、すっきりした雰囲気の和風の庭にしたいという相談です。
さっぱり見せたい時は、植える種類を減らし、地面の素材を1〜2種類にそろえるのが近道です。例えば、白い砂利を基本にして、景石と主役の木を1本ずつ置く形なら、和室の窓から見ても落ち着いた景色になります。
横長の庭なら、窓の正面に主役を置かず、少し横にずらすと視線が庭の奥へ流れて広がりを感じられますよ。
狭い敷地に、梅や紫陽花など好きな木をいろいろ植えたい
2坪ほどの場所に、実のなる梅や紫陽花など、好きな植物を植えて和風の庭にしたいという相談です。
『せっかくなら全部植えたい』という気持ち、よく分かります。ただ、狭い場所にたくさん植えると、和室から見た時に葉が重なり、どれも引き立たなくなりがちです。
まずは和室から一番よく見える場所に主役を1本決め、ほかの植物は窓の端や手前の低い位置に回すとまとまります。狭い庭の見せ方は小さな坪庭を素敵に見せる記事も参考にしてみてください。
- 和室から一番よく見える位置に何を置くかを決める
- 花や実を楽しむ木と、景色の背景になる木を分けて考える
- 落ち葉や実が落ちる場所が、隣家の敷地にかからないか確認する
- 手入れにかけられる時間を家族で話し合っておく
よくある質問
和室坪庭は、どのくらいの広さから作れますか?
決まった広さはありません。窓から見える範囲だけを整えれば、ごく狭い場所でも坪庭として楽しめます。まずは窓から見える範囲を測ってみてください。
坪庭和室の窓は、どの種類が向いていますか?
庭全体を楽しみたいなら掃き出し窓、一場面を絵のように見せたいなら腰窓や地窓が向いています。今ある窓に合わせて、庭の中身を考えれば大丈夫です。
和室の窓から隣の家が見えてしまいます。どうすればいいですか?
庭の奥に竹垣や背の高い木を置くと、視線を受け止めてくれます。座った目線と立った目線の両方で、見えなくなるかを確かめてから位置を決めましょう。
和風の坪庭に洋風の植物を入れてもいいですか?
決まりはないので、好みで大丈夫です。ただ、和室から眺める景色として落ち着かせたい時は、葉の色や形が和の雰囲気になじむものを選ぶとまとまりやすいですよ。
まとめ
- 和室坪庭は、どこに座ってどの窓から見るかを先に決める
- 座った目線を基準に主役の高さを決め、立った目線で隣家の見え方を確かめる
- 掃き出し窓・腰窓・地窓で、切り取れる景色が変わる
- 植栽と石は奥・中・手前の3層で、数を絞って配置する
- 夜の明かりと季節の見え方も、植える前に考えておく
和風の庭全体の作り方は、和風の坪庭づくりの記事もあわせて読んでみてください。





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